PROFILE
大槌町赤浜出身。
東日本大震災発災当時は15歳。大槌中学校での卒業式前日に被災。
平成26年3月に県立大槌高等学校を卒業。
同年4月より消防士としての技術を身につけるため、矢巾町にある岩手県消防学校で学んでいる。

【震災を機に消防士を目指す】

 翌日に行われる卒業式の予行練習のため学校に行っていた佐藤さんは、午後、自宅に戻った時に東日本大震災津波に遭いました。

 津波が引き、地域の人たちと一緒に、生きている人がいないか探しに行った時、知っている人がたくさん倒れている光景や、息はしているが意識がない人たちをたくさん見て「自分一人で何もできないのが悔しかった」と当時を振り返ります。

 そして震災を機に、地域の人たちの安全や命を守る消防士になることを決意します。

【地域をただ守るだけでなく、地域の人たちと近い存在に】

 現在通っている岩手県消防学校(紫波郡矢巾町)卒業後は、釜石・大槌管内の消防署に配属される予定の佐藤さん。

 大槌への帰宅のたびに、新しい建物ができていたり、あったものがなくなっていたりと、復興が進む故郷の姿を見つめています。

 「地域をただ守るだけでなく、地域の人たちと近い存在でありたい」と語る佐藤さん。「消防士という仕事だけではなく、一人の人間として頼られるような人間になって、たくさんの人を助けていきたい」と将来の夢を語りました。

 
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