未来のさんりくびと一覧

【人と人とが“つながる”場所を】
 大学の友人の誘いで野尻さんが初めて陸前高田市を訪れた当時、市内では、“希望のかけ橋”と呼ばれた土砂運搬用の巨大ベルトコンベアが稼働していました。その異世界のような非日常の光景に不安を感じていた時、暖かく迎え入れてくれたのが広田町の皆さんでした。

 野尻さんは「初めて来た日に広田町が好きになり、東京に戻ってからも頭から離れませんでした。広田町が安心する場所で、ここにいる方々と生きたいと感じるようになりました」と当時を振返ります。

 その思いを実現すべく、平成29年に広田町に移住し、昨年6月には、“Café 彩葉(いろは)”をオープンしました。

 人の“つながり”を大切にする野尻さんは、「カフェをやりたいというよりはいろいろな人とつながり、みんなが集まれる場所を作りたいと思います」と、話します。

【それぞれの可能性を広げられる町に】
 「東京から陸前高田に通っていた頃に比べると景色が変わり、大切なものを残しながら復興を進めていく難しさを感じています。まちづくりが進む中、一人ひとりが持っている個性や得意分野を生かし、それぞれの可能性を広げられる場所になってほしいと思います」と野尻さんは、これからの陸前高田のまちづくりに思い寄せます。

【PROFILE】
東京都出身。
 大学3年生だった平成27年に、友人に誘われNPO法人SETの地域おこしプログラムに参加し、初めて陸前高田市広田町を訪れ、その後も同市に通う。

 大学卒業後、都内で就職したが、同町の人々を忘れられず、平成29年9月に広田町に移住する。

 昨年6月、人が集まれる場所を作りたいという思いから、古民家を改修したカフェをオープンする。