【PROFILE】
遠野市生まれ。
遠野市立東中学校を経て、県立釡石高等学校に入学。
陸上部のマネージャーを務める傍ら、今年の6月から「第20代高校生平和大使」として活動を続けている。8月にはスイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪ね、核兵器廃絶を求める署名を届け、平和への願いを訴えた。
【若者がつなげる核兵器廃絶の想い】
「高校生平和大使」は、核兵器廃絶を訴える被 爆者の声を世界に届けることを目的に、長崎の高校生から始まった活動。岩手の高校生も、東日本大震災津波への国内外からの支援の感謝を伝えようと活動に参加し、全国に広がりをみせています。
阿部さんは、「今まで全国各地で集めた署名を持って、代表として国連の軍縮局長に渡すという任務を任されました。被爆者が高齢化していく中、直接生の声を聴ける貴重な機会をいただいています。〝高校生1万人署名活動〟や〝戦争 のつどい〟など、私たち若い世代が、被爆者の思いや非核への思いを全国に広げていくことが重要だと思います。」と、活動への想いを語ります。
【「伝える」意味や意義を感じて】
中学2年生の時には、東日本大震災津波のボ ランティア活動にも参加した阿部さんは、「スイス訪問中、ディスカッションの中で私たち岩手の平和大使は、全国の高校生平和大使に震災のことを伝えました。震災や災害は、いつどこで起きるか分かりません。私たちの話を聞いて〝震災、自然災害について考えるようになった〟という言葉をかけてもらい、伝える意味や意義を 感じました。」と話します。
将来は、「伝えるということに重点を置いた仕事をしたい。」と話す阿部さん。
今の活動での経験を生かし、人と人のつながりを大切にする活躍が期待されます。