第61号(平成26年4月)の写真

 岩手県沿岸地域住民の足として、また、観光面での重要な役割を担ってきた三陸鉄道は、東日本大震災津波で甚大な被害を受けました。

 震災後は、被害が軽微な区間から運転を再開してきた三陸鉄道ですが、震災から3年余りとなる平成26年4月6日で全て復旧し、三陸鉄道全線(107.6キロ)で運転再開となりました。

 今後は、沿線をはじめ、岩手県の復興のシンボルとしての役割に期待が寄せられます。

【南リアス全線で運転が再開】
 平成26年4月5日、不通となっていた、釜石〜吉浜(15キロ)の運転が再開され、南リアス線・盛(さかり)〜釜石間(36.6キロ)全線での運転が再開されました。

 同日、盛駅、釜石駅で行われた式典には、沿線住民をはじめ関係者など大勢が参加し、南リアス線運転再開を祝いました。

【北リアス全線で運転が再開】
 南リアス線全線での運転が再開した翌日の4月6日、復旧が進められてきた北リアス線・小本〜田野畑(10.5キロ)での運転が再開され、北リアス線・宮古〜久慈間(71キロ)全線での運転が再開されました。

 同日、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のロケ地となった久慈駅には、ドラマに出演した杉本哲太さんや荒川良々さんが訪れ、駅ホームに吊るされたくす玉を割るなど、式典を盛り上げました。

※下の写真をクリックすると拡大され説明が表示されます。

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平成26年【第1回】「いわて復興ウォッチャー調査」の結果を公表しました

 岩手県は、東日本大震災津波からの復興状況を定期的に把握するため、「いわて復興ウォッチャー調査」を実施しています。

 これは被災した市町村に居住又は就労されている方を対象に、3ヶ月に1回実施するものです。

 今回は、平成26年第1回目(平成26年2月実施)の調査結果から、主なデータを紹介します。

■被災者の生活の回復度■
「回復」または「やや回復」:55.9%(前回調査48%)

▶前回調査と比べ7.9ポイント上回った。
▶「新築住宅や公営住宅への転居が増えた」など前向きな声がある一方、仮設住宅の不便さや精神的疲弊を訴える回答も見られた。

■地域経済の回復に対する実感■
「回復」または「やや回復」:46.9%(前回調査48.8%)

▶前回調査と比べ1.9ポイント下回った。
▶大型スーパー等の進出による雇用・消費拡大への期待や漁業の好況を前向きに評価する声がある一方、地元商店街等の先行きを不安視する声も見られた。

■災害に強い安全なまちづくりに対する実感■
「達成」または「やや達成」:19.6%(前回調査13.7%)

▶前回調査と比べ5.9ポイント上回った。
▶防潮堤等の復興工事の進捗を評価する声がある一方、再度震災が発生した場合の交通渋滞への懸念や、安全なまちづくりの意見を訴える声も見られた。

 

被災3県初 山田町立船越小学校 高台移転新校舎が完成しました

 4月5日(土)、東日本大震災津波で校舎が全壊し、高台への移転新築工事を進めてきた山田町立船越小学校(佐々木茂人校長・生徒数137人)で、新校舎の落成式と始業式が行われました。

 津波で被災した校舎の移転新築工事の完了は、岩手・宮城・福島3県で初めて。

 新校舎は、旧校舎裏の山林を切り崩して敷地を造成し、以前より11メートル高い海抜24メートルに建設。鉄筋コンクリート造りの2階建てで、1階には防災学習室を設け、毛布や寝袋、全校児童の非常食2、3日分を備蓄しています。

 落成式には、在校生のほか、町関係者らが出席。児童会長の湊大輝君(6年生)は「心から感謝し、新しい校舎を大切に使いたい」と喜びを語りました。

 これまで「陸中海岸青少年の家」で授業を受けていた児童らは、希望に胸ふくらませ新校舎での学校生活をスタートさせました。

 

「希望の一本松」を陸前高田市へ寄贈

 日本自動車工業会(自工会)が製作し、東京モーターショー等で展示された「希望の一本松」(「奇跡の一本松」の鋼板レプリカ)が、平成26年3月27日、陸前高田市立第一中学校において、自工会から陸前高田市に寄贈されました。

 このレプリカは、自工会会員メーカー14社の技能者が結集し、板金技術を駆使して全て鋼板で製作されたもの。高さ2.7m(実物の1/10サイズ)で、細部にいたるまで一本松の質感が再現されているほか、陸前高田市内で被災した車両の鉄板が「松ぼっくり」に使用され、昨年の東京モーターショーなどで展示されました。

 27日に開催された贈呈セレモニーに出席した、自工会豊田章男会長(トヨタ自動車(株)社長)は、「製作メンバーは全員陸前高田市を訪れ、様々な方の思いを聞かせていただき、製作に取り組んできた。我々が一本松に込めた想いと復興への願いを少しでも感じ取っていただければ、ものづくりに携わる人間としてこれ以上の喜びはない」として、今後も事業を通じて東北の復興に役立ちたいとの想いを語りました。

 寄贈されたレプリカは、平成27年3月末まで、いわて花巻空港ターミナルビル1Fに展示され、その後は陸前高田市に建設されるコミュニティホールに設置される予定です。