東日本大震災津波が発生したあの日から3年を迎える3月11日。岩手県・山田町合同追悼式が山田町中央公民館(同町八幡町)で開かれ、ご遺族や関係者など400人以上が参列しました。
開会に先立ち、華道家・前野博紀さんが奉納献花を行い、震災が発生した14時46分には参列者全員が黙祷を捧げました。
東日本大震災津波により、岩手県内では、4,672名の尊い命が奪われ、今もなお、1,142名の方々が行方不明になったままです。(平成26年2月28日現在)
達増知事は、式辞で「失われたものはあまりにも大きく、哀惜の念に堪えません。時の経過とともに、この大災害について報じられる機会が減少するなど、大震災津波の風化が懸念されています。今を生きる私たちは、犠牲になられた方々の遺志に報いるためにも、東日本大震災津波の惨状や、その経験の中で得られた教訓を改めて心に刻み、後世に伝えていくという使命を果たしていかなければなりません。県としても、本年を本格復興推進年と位置付け、市町村や国と一体となり、様々な方々と連携しながら、防災施設の整備等による安全の確保、住宅、宅地の整備をはじめとする生活の再建、水産業などのなりわいの再生をさらに進め、未来につながる復興を強力に推し進めてまいります」と復興への決意を述べました。
また、ご遺族を代表して、山田町飯岡の内舘伯夫(みちお)さんは「亡くなられた皆さんが感じた恐ろしさ、冷たさ、悔しさを思えば、生きている私たちの困難は乗り越えなければならないと思います。大切な人を亡くした私たちの悲しみと悔しさを、何かを許したり、誰かを思いやったり、時には人の手助けとなることで、優しさに変えてゆくこと、そして生きている私たちが、当たり前のことを幸せだと感じ、一日一日を大切に生きることが、亡くなられた皆さんに対する最大の敬意であると信じ、毎日を過ごしていきます」と追悼の辞を述べました。
閉会後に行われた一般献花には、山田町の方々などの大勢の方が訪れ、捧げる花に、在りし日の大切な方々への想いを寄せ、残された自分たちのこれからに、決意を新たにする一日となりました。