第135号(平成30年3月25日)の写真

【平成23年3月11日を忘れない】
 岩手県・宮古市合同追悼式が執り行われた宮古市民文化会館大ホール(同市磯鶏沖)では、ご遺族をはじめ、国や県、市の関係者約800人が参列する中、スクリーンには、国立劇場(東京都千代田区)で開催された政府主催の追悼式の中継映像が映し出され、地震発生時刻の午後2時46分に、参列者全員で黙とうを捧げました。

【復興への決意を新たに】
 達増知事は「犠牲になられた方々のふるさとへの思いを受け継いで、この東日本大震災津波の惨状やその経験の中で得られた教訓を改めて心に刻み、後世に伝えながら、復興を進めていかなければなりません。県では、多様な主体の参画や交流、連携を力とし、復興事業の総仕上げを視野に復興の先も見据えた地域振興にも取り組みながら、復興を更に進めて参ります。今を生きる私たちもまた、力を合わせ、『いのちを守り、海と大地と共に生きるふるさと岩手・三陸の創造』を目指して復興を進めて参ります」と式辞を述べました。

 また、山本宮古市長は「宮古市は、必ずや復興致します。先人たちは、幾多の災害から立ち上がり、このふるさとを再生してきました。今を生きる私たちも強い思いを胸に抱いて、必ずや宮古市の復興を成し遂げます。そして、震災で得られた教訓を次世代に伝えるとともに、未来を切り開く宮古創生に全力で取り組み、後世に誇れる宮古市を築いていきます」と誓いました。

 続いて、長坂内閣府大臣政務官兼復興大臣政務官、佐々木岩手県議会議長、前川宮古市議会議長が追悼のことばを述べました。

【鎮魂と復興への願いを込め】
 最後に、青山学院女子短期大学の学生による献奏曲の中、参列者は献花台に白菊を手向け、犠牲になられた方々に想いを寄せ、復興への願いを込めた一日となりました。

 

県立高田病院が再建され、診療を開始

 岩手県立高田病院(陸前高田市高田町)が再建され、平成30年3月1日(木)から診察を開始しました。

 同病院は、東日本大震災津波により4階天井付近まで浸水し全ての病院機能が停止。以来、仮設の診療施設で診療を続けてきました。

 標高約50メートルの高台に新築された同病院の診療科目は、内科、外科、小児科、整形外科、婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、リハビリテーション科の8科。

 2月16日(金)に行われた新築落成式で達増知事は「高田病院は、災害に強い医療機関としてスタートしますが、これは、沿岸地域の医療提供体制の再生の象徴となるものです。県では、復興の先にある明日への一歩につながるよう、引き続き地域医療の再生、暮らしの再建に全力で取り組んでまいります。」と挨拶しました。

 同病院の開院により、津波により被災した3つの県立病院は、全て再建されたことになります。

 

「復興応援・復興フォーラム2018 in 東京」開催

 平成30年2月17日(土)、東日本大震災津波の風化防止を図り、被災地に継続的な支援を呼び掛けようと「復興応援・復興フォーラム2018 in 東京」(主催:東京都、東北4県・東日本大震災復興フォーラム実行委員会)が、東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催されました。

 ステージイベントでは「震災の記憶の風化防止」をテーマに、小池東京都知事と被災県を代表して村井宮城県知事によるトークセッションが行われたほか、青森・岩手・宮城・福島4県の復興の先進事例の発表がありました。さらに、クロージングセレモニーでは、野球評論家の野村克也氏による復興支援への呼びかけがあり、「これからもますます東北を発展に導いていこう」と熱いメッセージが送られました。

 また、地上広場では、東北4県の特産品の販売や郷土料理の振る舞いなども行われ、首都圏に向けて復興へ歩み続ける各県の姿をPRしました。

 

内陸避難者向け「災害公営住宅」が完成

 県内で初となる内陸避難者向け災害公営住宅「県営備後第1アパート8号棟」(盛岡市月が丘二丁目)が完成し、平成30年3月9日(金)、鍵の引き渡しが行われました。

 同住宅は、岩手県が東日本大震災津波により被災し、内陸部に避難した世帯向けに整備を進めているもので、今回完成した8号棟は、鉄筋コンクリート造り3階建、2DK12戸と3DK12戸の計24戸。室内はバリアフリー仕様で、高齢者や障がい者にも配慮した設計になっています。

 敷地内には、9号棟、10号棟、計26戸の整備を進めており、平成30年9月の完成を予定しています。

 この他に、内陸部に整備する災害公営住宅は県が、盛岡市に118戸、北上市に34戸、奥州市に14戸、一関市に35戸の計201戸。市が、花巻市に30戸、遠野市に22戸の計52戸を整備しており、平成31年度末までに内陸部全ての災害公営住宅の完成を目指しています。

 

平成30年【第1回】「いわて復興ウォッチャー調査」結果を公表

 岩手県では、東日本大震災津波からの復興状況を定期的に把握するため、被災地域に居住又は就労している方々を対象に、復興感に関する調査「いわて復興ウォッチャー調査」を、6ヶ月に一度、実施しています。
 今回は、平成30年第1回(平成30年1月実施)の調査結果から、主なデータを紹介します。

【被災者の生活の回復に対する実感】
■「回復」「やや回復」:86.7% (前回調査: 83.5%)■
 住環境がかなり改善されてきていると評価する声がある一方、いまだ仮設住宅への入居を余儀なくされている方への対応や新たなコミュニティの構築が課題との声があった。

【地域経済の回復に対する実感】
■「回復」「やや回復」:57.8% (前回調査: 62.8%)■
 仮設営業から本設営業に移行する店舗が増え、町に賑わいが出始めているという声がある一方、サケなどの基幹魚類の漁獲量減少や復興工事終了後の建設需要減退に対する不安の声もあった。

【災害に強い安全なまちづくりに対する実感】
■「達成」「やや達成」 :59.1% (前回調査: 50.4%)■
 防災施設が充実し始めていることや防潮堤・水門の進捗状況を評価する声がある一方、 工事が完了するまでは安心安全が実感できないという声があった。また、防災意識向上の重要性を訴える声もあった。

 

 

三陸を代表する景勝地「浄土ヶ浜」

 三陸復興国立公園・三陸ジオパークの中心に位置する宮古市の「浄土ヶ浜」は、三陸を代表する景勝地です。
 白い岩肌の奇岩と色鮮やかなマツの緑、そして海の群青色が作り出す風景は、訪れる人を魅了します。

【海からの景観を楽しむことができる「みやこ浄土ヶ浜遊覧船」】
 船体整備と船体検査のために運休していた「みやこ浄土ヶ浜遊覧船」が、3/10(土)から運航を再開しました。

 遊覧船の浄土ヶ浜周遊コースは、浄土ヶ浜を出港し、国の天然記念物や海岸美を満喫できる約40分の湾内クルージングです。国の名勝である「浄土ヶ浜」を始め、「ローソク岩」や「夫婦岩」、「潮吹穴」などをご覧いただくことができます。

 また、船内ではウミネコへの餌づけも楽しむことができます。

■運航時季■
3/10(土)~11/23(金)の 土・日・月・祝
*4/28~5/31、7/15~8/31の期間は毎日運航。
*上記以外でも、臨時便は随時運航。
■運航ダイヤ■
① 8:40  ② 9:30  ③ 11:00  ④ 12:00  ⑤ 13:40  ⑥ 15:30
※ ⑥便は日没の為、10/31で運航終了。
■運賃■
大人 1,400円(中学生以上)
小人 700円(6歳~小学6年まで)
幼児 無料(5歳以下)
※大人1名に対し幼児1名無料。幼児2名以上の場合、1名分の小人運賃が必要。
■問い合わせ■ みやこ浄土ヶ浜遊覧船
TEL:0193-62-3350(8:00~17:00)

 

さんりくイベント情報

【トンネル水槽リニューアル「かめ吉と久慈の海の魚たち」】
 「もぐらんぴあ」のトンネル水槽が、震災から7年を迎える節目に合わせてリニューアル。水槽には、震災を生き延びた「かめ吉」と久慈近海で見られる魚種の展示や、南部ダイバーの模型や漁具なども配置され、「久慈の海」を体感することができます。
場所■久慈地下水族科学館もぐらんぴあ
問い合わせ■久慈地下水族科学館もぐらんぴあ
☎︎ 0194-75-3551

【道の駅いわいずみ再開1周年感謝祭(仮)】
 台風第10号の被害を乗り越え、昨年4月に営業を再開した「道の駅いわいずみ」。岩泉町の食の遺産であるホルモン鍋の魅力を全国へ発信する「いわいずみ炭鉱ホルモン鍋発掘隊」などが出店する他、岩泉町の特産品等などを楽しむことができます。
開催日■4月14日(土)・15日(日)
場所■道の駅いわいずみ
問い合わせ■道の駅いわいずみ
☎︎ 0194-32-3070

【北山崎断崖クルーズ観光船】
 高さ約200mの断崖やダイナミックな海岸線など北山崎の景勝を海の方から臨場感たっぷりに見学できます。弁天崎・矢越崎・北山崎を1周約50分の就航で巡り、船上ではウミネコの餌付けも体験できます。
開催日■4月27日(金)〜11月4日(日)
場所■島越漁港
問い合わせ■
ホテル羅賀荘 ☎︎ 0194-33-2611
観光船発着所 ☎︎ 0194-33-2113

【五葉山山開き】
 標高1,351mの五葉山は、県内では最も海に近い高峰で、頂上からの見晴らしが良く三陸のリアス式海岸を一望することができます。春はツツジ、夏はシャクナゲが美しく、山頂付近にはヒノキアスナロの原生林が登山者の目を楽しませてくれます。
開催日■4月29日(日・祝)
場所■五葉山
問い合わせ■釜石市商業観光課
☎︎ 0193-27-8421

【釜石さくら祭り】
 三陸大津波により被害を受けた旧唐丹村の復興を願い、昭和9年春に約2,800本のソメイヨシノが植樹されました。3年に1度、その満開の桜のトンネルの下で大名行列が再現されるお祭りです。
開催日■4月29日(日・祝)
場所■唐丹町
問い合わせ■天照御祖神社
☎︎ 0193-55-2138

【三陸山田カキまつり】
 この時期ならではの身が大きく旨味たっぷりの春牡蠣が堪能できるお祭り。山田湾で獲れた新鮮な海産物の販売や、買ったものをその場で焼いて食べるバーベキューコーナー、カキ汁の無料試食などが行われます。
開催日■4月29日(日・祝)
場所■山田魚市場
問い合わせ■山田の魅力発信実行委員会(山田町商工会内)
☎︎ 0193-82-2515

 

岩手県 東日本大震災津波の記録

あの日何があったのか。今一度、沿岸市町村別に東日本大震災津波を振り返り、御紹介します。

■大きな被害を受けた小本地区
 岩泉町の震災被害は沿岸部に集中しており、沿岸部に位置する小本地区は、過去の明治三陸大津波で死者・行方不明者約360人、昭和三陸津波では164人という人的被害を受けていましたが、そのたびに復興を遂げてきた漁村集落です。

 昭和28年から防潮堤と水門の工事が行われ、40年の歳月と巨費を投じて平成5年に完成。その規模は国内でも有数で、高さ12m、全長221m、幅30mにわたり、6つの水門を備え、1つの水門ゲートが7,600トンの荷重に耐えられる構造でした。

 今回の津波で、小本川水門は決壊することはありませんでしたが、防潮堤を越えた津波により、小本地区の最大水深は約11mにも達し、177棟が全壊しました。

● 津波痕跡高 20.2m 岩泉海岸
● 死者 7人
● 行方不明者 0人
● 家屋倒壊 200棟