第134号(平成30年2月25日)の写真

 岩手県は、東日本大震災津波からの復興について学び合い、震災の風化を防止するとともに、復興や地域づくりのさらなる推進につなげるために、平成30年1月26日(金)と27日(土)の2日間、「いわて三陸復興フォーラム」(主催:岩手県、いわて未来づくり機構)を盛岡市、大船渡市、陸前高田市で開催しました。

■全体会に約200人が参加■
 27日(土)、エスポワールいわて(盛岡市)を会場に、“復興の希望未来予想図を語る”をテーマに全体会が行われ、県内外から約200人が参加。達増知事が「東日本大震災津波から7年が経とうとしていますが、岩手の希望あふれる未来予想図を描きながら、確かにそこに到達していくという誓いを新たにしたい」と挨拶しました。

 続いて、株式会社三菱総合研究所理事長の小宮山宏氏が“プラチナ社会の実現と復興”と題して基調講演を行い、生活の質を高めながら、自由な自己実現を可能にする“プラチナ社会”の形成が復興を進める上でも必要であることを訴えました。

 その後、岩手県立不来方高等学校の音楽部が、被災地の方々へのエールの気持ちを込めて4曲を披露。透き通った美しい伸びやかな歌声で会場を魅了しました。

 最後に行われたパネルディスカッションでは、新潟県の公益社団法人中越防災安全推進機構マネージャーの山崎麻里子氏、大槌町の安渡町内会会長の佐々木慶一氏、釜石市の釜石リージョナルコーディネーター協議会(釜援隊)統括マネジメントの二宮雄岳氏、大槌町震災検証室長の小山雄士氏の4人が登壇。それぞれの取組を発表した後、“希望をつなぐ地域防災とコミュニティ”をテーマに、地域コミュニティの意義や防災に果たす役割などについて意見を交わしました。

■内陸報告会・沿岸報告会■
 26日(金)、“リレートーク~被災地の今を語る~”をテーマに盛岡市で行われた内陸報告会では、大船渡保健福祉環境センター技術主幹兼保健課長の花崎洋子氏が“被災者の心と体のケア”について、元釜石市平田第6仮設団地自治会事務局長の菊池隆氏が“仮設団地での活動やコミュニティ支援”について基調報告を行いました。また、北海道、長野県、埼玉県、東京都、沖縄県からの応援職員による活動報告が行われました。

 大船渡市と陸前高田市で行われた沿岸報告会では、大阪府からの応援職員が“復興支援の取組”について報告し、復興の現状を伝えたほか、株式会社キャッセン大船渡の取締役臂(ひじ)徹氏による“新たなまちづくり会社の取組”や、一般社団法人SAVE TAKATA代表理事の佐々木信秋氏による“復興の先を見据えた取組”の報告が行われました。また、大船渡市の防潮堤工事現場と須崎川改修工事現場の見学や陸前高田市の県営栃ヶ沢アパート集会所で同アパートの自治会役員の方々との意見交換などを行いました。

 

市内最後の復興公営住宅着工

 平成30年1月19日(金)、釜石市が整備する東部地区浜町復興公営住宅の安全祈願祭が建設予定地で行われました。

 釜石市内では、市が整備する復興公営住宅と県整備分あわせて47団地の計1,316戸を整備する計画で、同復興公営住宅が最後の着工となります。

 約7メートルかさ上げされた土地に建設される復興公営住宅は、鉄筋コンクリート造り5階建て。1LDKと2LDK合わせて31世帯が入居する予定で、今年の12月の完成を目指しています。

 平成30年1月末日現在、県整備分を含めた市内に整備予定の復興公営住宅1,316戸のうち1,214戸(92.2%)がすでに完成。残り5団地計102戸は、今年の4月、5月、10月と順次完成する予定で、今回着工した復興公営住宅の12月完成で、すべての整備が完了することになります。

 

「新区界トンネル(仮称)」が貫通

 復興支援道路として整備が進められている宮古盛岡横断道路で「新区界トンネル(仮称)」が貫通し、平成30年1月11日(木)、貫通式が行われました。

 同トンネルは、盛岡市と宮古市の境にある区界峠を貫通するもので、総延長は4,998mと県内最長になります。

 現在の国道106号の区界峠は、急カーブ・急勾配が多く、冬季間は雪の影響で交通の難所でしたが、同トンネルを含む区界道路が完成することで、現在よりも所要時間が約9分短縮されることに加え、安全な通行が確保され、復興の加速、救急搬送の迅速化、流通の円滑化、交流人口の増加など、内陸と沿岸を結ぶ道路網として期待が寄せられます。

 トンネル内の盛岡市と宮古市の境で行われた式典では、地元児童らによるくす玉割りや、樽神輿、鏡開きが行われたほか、宮古市の田代念佛剣舞保存会による剣舞が披露され、参加した関係者とともに貫通を祝いました。

 今後はトンネル内のコンクリート舗装工事や設備工事が進められ、平成32年度中に開通する予定です。



 

野田中学校の生徒が台湾を訪問

 平成30年1月6日(土)~10日(水)の5日間、野田村の中学校の生徒が、台湾を訪問しました。

 これは2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、被災地がこれまで支援いただいた海外の国や地域と、復興支援へのお礼も兼ねての交流を行う「復興ありがとうホストタウン」の取組の一環で行われたものです。

 訪問したのは、同校2年生の野崎颯太さん、橋本雄心さん、大澤緋美華さん、1年生の貮又(ふたまた)日菜さんの4人。

 生徒らは、東日本大震災津波の際に、野田中学校に桶太鼓を寄贈した台北中正ロータリークラブや野田小学校に楽器やスポーツ用具を寄贈した台北福齢ロータリークラブなどを訪れ、支援に対する感謝の気持ちを伝えたほか、台湾陸上協会や国家トレーニングセンターを訪れ、陸上選手にインタビューを行うなど交流を深めました。

 今後、野田村は、台湾の方に来訪してもらい、復興した街並みや中学生による創作太鼓の演奏を見てもらうことなどを計画しています。

 

岩手県民先行抽選販売申込受付がスタート

 平成31年9月から開催される「ラグビーワールドカップ2019™日本大会」の開催都市住民先行抽選販売の申込受付が平成30年3月19日(月)から始まります。

 アジアで初開催となる同大会は、全国12都市を舞台に参加20チームが全48試合を繰り広げる、4年に1度の「ラグビー世界王者決定戦」で、世界中からの熱い視線が注がれています。

 今回販売されるチケットは、岩手県在住者を対象にしたもので、釜石会場で行われる試合への申込となります。

 東日本大震災津波被災地で唯一の開催地となる岩手・釜石会場(釜石鵜住居復興スタジアム(仮称))では、平成31年9月25日(水)にフィジー対ウルグアイ、10月13日(日)にアフリカ地区代表チーム対敗者復活予選優勝チームの2試合が行われます。

岩手県民先行抽選販売申込期間:
平成30年3月19日(月)~4月12日(木)
申込方法:公式チケットサイト(tickets.rugbyworldcup.com)参照
抽選結果発表日:平成30年4月26日(木)

 

世界13ヶ国、550種類のツバキの競演

 椿の見頃となる時期に合わせ、三陸・大船渡 第21回「つばきまつり」が開催中です。
 世界13ヶ国、約550種類、約600本が植栽展示され、様々な椿の色や形、匂いを楽しむことができます。

【三陸・大船渡 第21回つばきまつり】
■期間:2/10(土)~3/18(日)
 大船渡市の観光名所として知られる「碁石海岸」で世界のツバキを楽しむことができる「世界の椿館・碁石」。
 ツバキの見頃となる、2月から3月にかけて、「第21回つばきまつり」が開催されています。

 「大船渡市は自生のヤブツバキの多い地域。昔から花だけでなく、ツバキの実から油を採り食用などに使われてきた歴史があります。冬季の大船渡を楽しんでもらえる“世界の椿館・碁石”では、ツバキが見頃を迎えていますので、是非遊びに来ていただければと思います」と館長の林田さん。

 期間中の日曜日には各種イベントも開催。お楽しみ企画として館内スタンプラリー&クイズでは、抽選で毎月5名に景品を贈呈!

■開催予定イベント■
2/25(日) 椿油搾油体験・けんちん汁と椿ゆべしの振舞い・椿クレープ販売
3/4(日) 寄せ植え体験・郷土菓子等の販売・呈茶サービス
3/11(日) 寄せ植え体験・椿油搾油体験・椿クレープ販売
3/18(日) 椿を使った料理の振る舞い
*3月開催予定:椿油ハンドマッサージ・椿雑貨づくり体験

■開催期間:2/10(土)~3/18(日)(つばきまつり開催中の休館日はありません)
■開館時間:午前9時~午後5時
■会  場:世界の椿館・碁石
■住  所:大船渡市末崎町字大浜280-1
■入場料:一般・高校生 500円 小中学生 300円
■問い合わせ:つばきまつり実行委員会事務局(大船渡市農林水産部農林課内) ☎︎ 0192-27-3111(内線7123)

 

さんりくイベント情報

【第16回宮古毛ガニ祭り】
宮古の冬の味覚の代表格である毛ガニが販売されるほか、毛ガニの一本釣りや体験セリ市などの魅力的なイベントや、カニ汁の無料お振る舞い(先着300食)も行われます。宮古駅前から会場までのシャトルバスが運行します。
開催日■3月4日(日)
場所■宮古市魚市場
問い合わせ■宮古観光文化交流協会
☎︎ 0193-62-3534

【りくぜんたかた冬あそびin気仙大工左官伝承館】
郷土食のお振る舞い(数量限定)をはじめ、キャンドルの灯りをつかったライトアップ、地元吹奏楽部によるミニコンサートなど、お楽しみ企画が盛りだくさん。まちなか広場付近、キャピタルホテル1000などからの無料送迎バスが運行します。
開催日■3月10日(土)
場所■気仙大工左官伝承館
問い合わせ■気仙大工左官伝承館
☎︎ 0192-56-2911

【ひろのまきば天文台 星空教室】
平成19年度冬期星空継続観察で「日本一の星空観察適地」に選ばれた天文台で、反射式望遠鏡などを使い、さまざまな天体を観察できます。テーマは「冬・春の星座と冬の天の川・星雲を楽しもう!」。
開催日■3月10日(土)
場所■ひろのまきば天文台
問い合わせ■
ひろのまきば天文台 ☎︎ 0194-77-3377
大野ふるさと公社  ☎︎ 0194-77-3202

【まちなか・ありがとう市】
中心市街地の70店舗を超えるお店がお買い得セールを実施します。お買い物をするともらえる抽選券で景品の当たる抽選会が行われます。
開催日■3月18日(日)
場所■久慈市中心市街地
問い合わせ■久慈商工会議所
☎︎ 0194-52-1000

【三陸鉄道・特別運行「震災学習列車」】
3/11、メモリアルの日に特別運行する個人参加型「震災学習列車」をIGR銀河鉄道観光と三陸鉄道が合同で企画。盛岡駅を出発し、久慈駅から乗車する北リアス線コースと、盛岡駅を出発し、盛駅から乗車する南リアス線コースの2コースを設け、車内では三陸鉄道社員によるガイドが行われます。
開催日■3月11日(日)

・北リアス線コース~復活へ一歩一歩動き出す、北の海の光景。〜
盛岡駅(7:32発) →二戸駅→ 野田村「震災ガイド」→
【三陸鉄道「震災学習列車」】久慈駅→田野畑駅
→田老地区(車窓)→浄土ヶ浜→宮古駅→盛岡駅西口(19:25頃着)

・南リアス線コース~未来を見据えた、復興への軌跡。〜
盛岡駅西口(7:30発)→陸前高田市「旧道の駅高田松原」、「東日本大震災追悼施設」、「奇跡の一本松」→気仙大工左官伝承館・希望の灯り→かもめテラス→
【三陸鉄道「震災学習列車」】盛駅→釜石駅
→山田町・鯨と海の科学館→宮古駅→盛岡駅西口(19:45頃着)

問い合わせ■IGR銀河鉄道観光
☎︎ 019-601-9991



 

岩手県 東日本大震災津波の記録

 あの日何があったのか。今一度、沿岸市町村別に東日本大震災津波を振り返り、御紹介します。

■津波防災のまち・田老地域の被害
 宮古市沿岸部のうち最も被害が大きかったのは田老地域(旧田老町)でした。

 田老地域は、過去にも幾度となく津波被害を受けており、大きな津波被害の経験を踏まえ、第一防潮堤(延長1,350m)、第二防潮堤(延長582m)、第三防潮堤(延長501m)の建設が進められ、総延長2,433mの防潮堤が整備されたほか、防災教育、防災訓練などソフト面での防災対策も積極的に行ってきました。

 しかし、今回の津波で、第二防潮堤が破壊され、第一、第三防潮堤を越える津波が市街地を襲い、多くの建物が全壊し、大勢の方々が犠牲になりました。

● 津波痕跡高
 16.3m 田老海岸
 11.6m 宮古湾
 21.8m 重茂海岸
● 死者 420人
● 行方不明者 94人
● 家屋倒壊 4,005棟