第130号(平成29年10月25日)の写真

 9月12日(火)、久慈港諏訪下(すわした)地区で、津波の仕組みや防災について学ぶ、津波防災施設「出前講座」が開催されました。

 この講座は、岩手県県北広域振興局土木部と岩手県立種市高等学校(洋野町)が共同で行ったもので、久慈市立長内(おさない)小学校の児童44人が参加しました。

 最初に種市高等学校海洋開発科3年生7人が水槽を使い津波の仕組みを説明。児童は、波と津波の違いや水深が深くなるほど津波の速度が早くなることを学びました。

 次に、児童らは、県の担当者から津波防災施設や避難の重要性について説明を受け、防潮堤に整備された金属製の大型扉「陸閘(りっこう)」を見学。陸閘の開閉操作を体験しました。

 県北広域振興局は、管内(久慈市、洋野町、野田村、普代村)の児童・生徒を対象に出前講座を開催しており、今後も種市高等学校と一緒に次代を担う地域の子どもたちに津波と防災に関する理解を深めてもらう取組を進めていきます。

 

内陸避難者向け「災害公営住宅」を303戸整備

 岩手県では、東日本大震災津波により沿岸被災地から内陸部に避難した世帯向けに整備する災害公営住宅を県内内陸部に、303戸建設する予定としています。

 そのうち、県が整備する災害公営住宅は、盛岡市168戸、北上市34戸、奥州市14戸、一関市35戸の計251戸。市が整備する災害公営住宅は、花巻市30戸、遠野市22戸の計52戸。

 県では、平成28年1月から内陸部に避難している被災者の入居希望調査を実施。入居希望者の入居要件の確認を行い、内陸部全ての建設場所を確定させた上で、整備戸数を決定しました。

 平成31年12月にすべての内陸避難者向け「災害公営住宅」が完成することを目指して、現在整備を進めています。

 

第11回「被災事業所復興状況調査」のデータから

 

 岩手県では、東日本大震災津波で被災した市町村の産業(主に商工業)の復旧、復興状況を把握し、適宜復興に関する施策立案に反映させるため、「被災事業所復興状況調査」を実施しています。

 これは、沿岸12市町村の商工会議所又は商工会の会員等で被災した事業所を対象に、年1回実施するもので、事業再開・復旧・雇用・業績・販路の状況、課題などを調査しています。

 今回は、第11回(平成29年8月実施)の調査結果から、主なデータを紹介します。

【事業再開の状況】
「再開済」又は「一部再開済」:83.8% (前回調査:79.3%)
 第1回から今回までの調査を基にした推計では、「再開済」又は「一部再開済」と回答した事業所の割合は83.8%で、推計値が80%を超えました。
 産業分類別では、「再開済」又は「一部再開済」と回答した事業所の割合は、建設業が96.6%で最も高く、次いで水産加工業が88.2%でした。

【事業所の復旧状況】
「ほぼ震災前の状態に復旧」:60.1%(前回調査:55.2%)
 「半分以上復旧している」と回答した事業所の割合は76.6%で、前回調査(71.6%)から5.0ポイント上昇しました。
 産業分類別では、「半分以上復旧している」と回答した事業所の割合は、水産加工業が87.7%で最も高く、卸売小売業が70.7%と最も低い結果となりました。

【雇用の状況】
「充足」又は「80~99%充足」:87.1%(前回調査:84.5%)
 労働者の充足状況では、「充足率が80%に満たない」と回答した事業所の割合が12.9%で、前回より2.5ポイント減少しました。
 また、必要な従業員が確保できている要因は「被災前からの雇用継続」が35.4%と最も高く、必要な従業員が確保できていない要因は「地域の労働力人口減少」が6割を超えています。

詳しくは 被災事業所復興状況調査 検索

 

「宮古-室蘭」フェリー航路、来年6月22日に就航

 9月1日(金)、川崎近海汽船株式会社(東京都)は、平成30年6月22日から、宮古港と室蘭港(北海道)を結ぶ新たなフェリー航路の運航を開始することを発表しました。

 港間距離326キロを1日1往復、毎日運航する予定で、所要時間は約10時間。運航ダイヤは、宮古港午前8時発・室蘭港午後6時着と、室蘭港午後8時発・翌朝6時宮古港着です。

 フェリーは、総トン数7,005トン、全長134メートルの「シルバークィーン」が使用され、旅客定員600名、トラック(12メートル車換算)69台、乗用車20台を積載できます。

 客室は、特等室5室(各室定員2名)、1等室・洋室17室/和室5室(各室定員4名)、2等寝台60名、2等室362名、ドライバーズルーム80名。

 岩手県は、宮古港藤原ふ頭に、乗客が乗り降りするボーディングブリッジや駐車場などの関連施設を含めた「フェリーターミナルビル」の整備を進めており、平成30年3月の完成を目指しています。

 

「岩泉ヨーグルト」新工場完成、販売再開

 昨年8月の台風第10号で被災した岩泉乳業株式会社(岩泉町乙茂)の新工場が完成し、10月8日(日)、「岩泉ヨーグルト」の販売を県内で再開しました。

 同社は、台風第10号による小本川の氾濫で本社工場と第2、第3工場が浸水し、操業停止を余儀なくされていました。

 旧第2・第3工場を統合させた新第2工場では、被災前と同規模の1日約10トンのヨーグルトを製造します。

 「岩泉ヨーグルト」は、地元産の生乳を2日間低温で長時間発酵させたもので、もっちりとした食感と濃厚な味わいが特徴。11月には全国で「岩泉ヨーグルト」の販売が再開され、12月からは本社工場が再稼働し、1日約12.8トンの生産体制が可能となることから、「岩泉ヨーグルト」のインターネット販売と、「岩泉牛乳」の販売再開を予定しています。

 全国のファンの応援に応える形となった「岩泉ヨーグルト」の復活により、今後、地場産業の振興に大きな弾みがつくことが期待されます。

 

防災集団移転促進事業 住宅団地整備工事が完了

 大船渡市が東日本大震災津波により被災した住宅を再建するため整備を進めてきた防災集団移転促進事業・住宅団地整備の工事が、9月5日(火)に全て完了しました。

 同事業では、市内21地区の高台に宅地366戸を整備する計画で、平成25年3月から工事を実施。このうち同市赤崎町の中赤崎地区に着工していた森っこ34戸、洞川原3戸の計37戸の宅地造成工事が完了し、10月から住民への土地の引き渡しが始まりました。

 同事業は、整備面積約27万5,000平方メートルに宅地、道路、公園、集会施設等を整備し、被災前のコミュニティーを移転後も継続できるように計画を進めてきたものです。

 同市では、昨年9月に全25団地計801戸の災害公営住宅の整備が完了しており、今回、住宅団地整備工事が完了したことから、住まいの再生に向け大きな節目を迎えることになりました。

 

三陸山田かき小屋11/3からスタート

 山田湾で育ったカキは、身が引き締まっていて、豊かな味わいが特徴。かき小屋では、各テーブルにスタッフが付き、 新鮮な殻付きカキを蒸し焼きにし、殻を開けて提供してくれます。

 「観光客が山田町名産のカキを食べられる施設を作りたい。」との思いから、平成21年2月、一般社団法人山田町観光協会が、岩手県で初となるかき小屋をオープンしましたが、東日本大震災津波で、施設が全壊してしまいました。

平成23年10月、山田町に 観光客を呼び戻すため「復興かき小屋」として復活。現在は、「三陸山田かき小屋」として、県内外から多くの人が訪れる人気のスポットとなっています。

住所■ 岩手県下閉伊郡山田町船越9-270
営業日■ 平成29年 11月3日(金・祝)~平成30年 7月1日(日)予定
開始時間■ 11:00~ / 12:00~ / 13:00~ / 14:00~
*制限時間:40分 完全入替制
(10分程度の蒸し焼き時間を含む)
*予約の際に希望の時間をお伝え下さい。
申し込み■ 完全予約制
*2名以上で2日前までに電話でお申し込み下さい。(電話のみの予約受付)
*予約状況により、ご希望日時に席数を確保できない場合もございます。
定休日■ 水曜日、木曜日(祝日の場合は営業)12/27~1/4
問い合わせ■ 一般社団法人山田町観光協会
TEL: 0193-65-7901( 水曜日除く9:00~17:00)

 

さんりくイベント情報

【収穫感謝まつり&健康食まつり】
地元の格安な農産物や手打ちそば、手作りソーセージなどが販売されるほか、新米もちのお振る舞いや「龍泉洞黒豚」の丸焼きの試食、八杯豆腐の早食い競争など、盛りだくさんのイベントです。
開催日■11月3日(金・祝)
場所■栃の木皆の川ふれあい広場
問い合わせ■収穫感謝まつり&健康食まつり実行委員会 ☎ 0194-27-2156

【秋のスマイル大収穫祭 うんめぇNODA まんぷくマルシェ2017】
野田村のうんめぇ食素材が集まり、お客様に野田村の食材や郷土料理を味わっていただく、名前のとおりお腹がまんぷくになるイベントです。野田村総合文化祭展示部門も同時開催されます。
開催日■11月4日(土)〜11月5日(日)
場所■JA新いわて野田支所特設会場
問い合わせ■野田産業まつり実行委員会(野田村産業振興課内) ☎ 0194-78-2926

【陸前高田市産業まつり】
広田湾のカキやホタテ、米崎りんご、広田半島営農組合工房めぐ海のおやき、新ブランド米「たかたのゆめ」、気仙みそなど、陸前高田市の特産品が集まります。
開催日■11月4日(土)〜11月5日(日)
場所■アバッセたかた まちなか広場
問い合わせ■陸前高田市産業まつり実行委員会(陸前高田市商工観光課内) ☎ 0192-54-2111

【水車まつり】
昔懐かしい雰囲気の中、地元で採れた野菜や郷土料理の販売、水車の加工実演、郷土芸能の披露などが行われます。なかでも山根名物の豆腐田楽は大人気です。
開催日■11月5日(日)
場所■桂の水車広場
問い合わせ■山根六郷研究会(久慈ステーションホテル内) ☎ 0194-53-5281

【鮭・あわびまつり】
「鮭のつかみどり」(有料定員制)をはじめ、特産の生鮭やアワビなどの海産物の販売のほか、郷土芸能、鮭汁の無料提供、餅まきなどが行われます。
開催日■11月25日(土)〜11月26日(日)
場所■新道の駅たろうイベント広場(田老町漁業協同組合ビル西側)
問い合わせ■田老観光イベント実行委員会(宮古市田老総合事務所内) ☎0193-87-2971

【山田の鮭まつり】
特設いけすプールでの「鮭のつかみどり」(有料定員制)やカキ・ホタテすくいなどが行われるほか、新巻鮭やイクラ、カキやホタテなどの海産物販売やお楽しみ抽選会などイベントが盛りだくさんです。
開催日■11月26日(日)
場所■山田魚市場特設会場
問い合わせ■山田町水産商工課 ☎ 0193-82-3111

 

岩手県 東日本大震災津波の記録

あの日何があったのか。今一度、沿岸市町村別に東日本大震災津波を振り返り、御紹介します。

1.町方地区の被害状況
 町の中心部である町方地区は、大槌川と小鎚川に挟まれた地域に位置し、多くの公共施設・商業施設が立地していました。この地区を襲った津波の最大浸水深は10.7メートルで、さらに津波が大槌川で約3キロメートル、小鎚川で約2キロメートルまで遡上したことにより、中心部のほぼ全域が浸水し壊滅的な被害となりました。

2.防災拠点である、町役場の被災
 海岸から直線距離で300メートルほどの位置にある町役場も津波の直撃を受け、2階建ての庁舎の全てが浸水し、建物の中のものはほぼすべてが流失。また、震災直後、災害対策本部を庁舎前の駐車場に設置しようとしていたところを津波に襲われたため、町長をはじめとする幹部職員7人を含む40人が犠牲となり、町の行政機能が一時的に停止しました。

● 津波痕跡高
19.0m 船越湾
15.1m 大槌湾
● 死者
803人(直接死)
51人(関連死)
● 行方不明者 422人
● 家屋倒壊 4,167棟
(平成29年9月30日現在)