第128号(平成29年8月25日)の写真

 8月14日(月)、大相撲の横綱・稀勢の里関(田子ノ浦部屋)と横綱・日馬富士関(伊勢ケ浜部屋)が、東日本大震災津波からの復興を願い、釜石市の鵜住居(うのすまい)小学校と釜石東中学校の共用体育館で土俵入りを披露しました。

 「復興横綱土俵入り」は、日本相撲協会が東日本大震災津波の被災地支援活動の一環で平成23年から行っているもので、今年で7年連続。

 全員で震災犠牲者に黙とうを捧げた後、玉ノ井巡業副部長と両横綱からの献花が行われ、太鼓の打ち分け実演や相撲甚句が披露されました。

 稀勢の里関は、露払いに本県出身の幕内錦木関、太刀持ちに幕内輝関を従えて、力強い雲竜型を披露。日馬富士関は不知火型を披露し、会場に集まった約1,000人の観客から大きな声援が送られました。

 稀勢の里関は、「被災地の人たちが少しでも元気になるのであれば協力していきたい。自分自身、体も心も鍛えて、いい相撲が取れるようにして帰って来たい。」と語りました。

 

「全国知事会議岩手」開催 「岩手宣言」を採択

 7月27日(木)から28日(金)までの2日間、全国知事会議が、盛岡市で開催されました。

 東日本大震災津波後、全国知事会議が被災3県(岩手・宮城・福島)で開催されるのは初めて。

 会議の冒頭、達増知事は、「岩手の復興の原動力は全国、世界に広がるつながりの力、地元の底力。被災地の復興の歩みを見て、感謝の気持ちを受け取ってほしい。」と挨拶しました。

 会議では「孤立社会から共生社会へ〜地方から日本を変える〜」をテーマに、東日本大震災津波からの早期復興や東京オリンピック・パラリンピック、地方創生など8つのテーマ・22の議題について意見が交わされ、国への提言がまとめられました。

 27日には、被災地への人的支援の継続や長期的な財源の確保、震災の教訓を次世代に継承する防災教育の充実、災害に強い国家の創造に向けて、国と地方が総力を挙げて取り組む「岩手宣言」が採択されました。

 28日、会議は午前中で閉会し、午後には各県の知事が、3つのコースに分かれて沿岸被災地を視察。

 終了後に行われた記者会見で達増知事は、「岩手宣言が採択され、日本全体の復興と防災に関する力強いメッセージが全国に発せられた。地方から日本を変える大きな一歩になったと思う。」と述べました。

 

宮古運動公園が再建

 7月12日(水)、東日本大震災津波で全壊した宮古運動公園(宮古市赤前)の再建工事が完了し、落成式が行われました。

 運動公園の総面積は16.1ヘクタールで、野球場、陸上競技場、多目的広場、自由広場が整備されています。

 野球場は、被災前と同じ規模で整備され、観客席は、バックスタンド1,268席、内野盛土スタンド648席の計1,916席。

 また、陸上競技場は、400メートル8レーンを全天候型舗装路に整備し、50メートル4レーンの屋内練習所が設けられ、沿岸地域唯一となる日本陸連の第3種公認を取得し、県大会規模の競技会を開催できるようになりました。

 7月29日(土)、野球場では、復旧記念事業として、プロ野球のイースタン・リーグ公式戦東北楽天イーグルスvs横浜DeNAが行われたほか、30日(日)には陸上競技場で、ミズノ・トラッククラブ所属選手による陸上教室などが行われ、今後のスポーツを通した地域の活性化に期待が寄せられます。

 

待望の市立図書館オープン

 7月20日(木)、東日本大震災津波で全壊した陸前高田市立図書館がかさ上げした中心市街地に再建され、開館しました。

 大型商業施設「アバッセたかた」に併設した新しい図書館は、木造平屋建てで延べ床面積約900平方メートル。建物は、柱に県産のカラマツ、床には気仙杉がふんだんに使用され、ウッドデッキの読書テラスが設けられるなど、木のぬくもりが感じられる開放感あふれる作りになっています。

 館内には、約6万5,000冊の本や約4,500点のDVD・CDのほか、約100種類の雑誌が揃えられ、授乳室や親子トイレを設置した児童コーナーや中高生などが勉強できる学習スペースなどを設け、多くの市民が利用できるように工夫されています。

 同施設の開館は、市街地再生の核となる大型商業施設「アバッセたかた」とともに、市民の憩いの場として、にぎわいが創出されることに期待が寄せられます。

 

三陸沿岸で7年ぶりの海開き

 7月22日(土)、東日本大震災津波で被災した山田町の浦の浜海水浴場と大船渡市の越喜来(おきらい)浪板海水浴場が再開し、7年ぶりに海開きが行われました。

■浦の浜海水浴場(山田町)
 津波で砂浜の3分の2が流失。国の復興交付金を活用して県内外から約2万7,000トンの砂を運び入れて再生し、県内初の人工再生砂浜として復活。津波で全壊した管理棟も整備され、男女各8室のシャワールームが設けられました。

■越喜来浪板海水浴場(大船渡市)
 震災後、大船渡市が3カ所の海水浴場の開設を目指す中、復旧・復興関連工事が完了した越喜来浪板海岸では、砂浜や海中の安全性の確認ができたことから、同市で初めての海開きとなりました。

 今シーズンはあいにくの天候になりましたが、今後も夏のレジャーの拠点として三陸の魅力を発信します。

 

7年ぶりの夏祭り「よ市」開催

 8月12日(土)、東日本大震災津波で甚大な被害を受けた大槌町の町方(まちかた)地区で、震災後初となる「よ市~夏祭り~」(主催:協同組合大槌末広町商店会)が開催されました。

 同地区ではまちづくりが進められる中、店舗を再建した事業者や再建を予定している事業者が「中心市街地ににぎわいを取り戻したい」との思いから、大槌の夏の風物詩である「よ市」を復活させました。

 開会式で主催の大槌末広町商店会・菊池代表理事は「再生されつつある中心市街地の新しい一歩として、この夏のひと時を楽しんでほしい。」と挨拶しました。

 よ市には、かつて商店街があった末広町通りに約30の店舗が出店。応援職員を派遣するなど、同町と関わりをもつ自治体の特産品を販売するコーナーや観光をPRするコーナーも設けられ、メインステージでは、餅まきや郷土芸能、歌謡ショーなどが繰り広げられました。

 終日雨が降りしきる中、町民やお盆の帰省客は7年ぶりの「よ市」を楽しんでいました。

 

『鯨と海の科学館』再開!!

三陸沿岸で人気の観光施設「鯨と海の科学」(山田町)が再開し、町内外から多くの観光客が訪れにぎわいをみせています。施設の天井から吊り下げられた迫力満点の世界最大級のマッコウクジラ原寸復元モデルは必見です。

 商業捕鯨で栄えた山田町を紹介する施設として平成4年にオープンした鯨と海の科学館は、東日本大震災津波で床上約5メートルまで浸水。大半の収蔵資料が流失しましたが、施設の復旧と資料の修復を終え、7月15日(土)に再開しました。

 同施設では、体長17.6メートルの世界最大級のマッコウクジラの骨格標本が展示されている常設展示室や「生命体としての海」をテーマとした人気の3Dシアターのほか、期間限定の企画展も開催。身近な海の生き物たちと、豊かな三陸の海を体感できます。

住所■岩手県下閉伊郡山田町船越7-50-1
開館時間■9:00〜17:00(最終入場は16:30まで)
休館日■
・毎週火曜日(祝日の場合はその翌平日)
・年末年始
・資料整理日(12/1〜12/10)
入場料■
・小中学生   150円
・高校生 学生 200円
・一般     300円
問い合わせ■鯨と海の科学館 TEL:0193-84-3985

 

さんりくイベント情報

【久慈平岳秋まつり】洋野町
町のシンボル的存在の久慈平岳で秋の味覚を満喫できるイベント。
景品付き餅まき、芸能交流祭、特産品販売などが開催されます。
日付■9/10(日)
場所■久慈平岳山頂広場
問い合わせ■洋野町地域振興課(大野庁舎)
☎ 0194-77-2111

【久慈秋まつり】久慈市
1360年代より続く県北地域最大のまつり。
豪華で勇壮な山車と神輿のパレードや郷土芸能大パレードなどが開催されます。9/14(木)には、煌びやかに輝く山車が一堂に会する前夜祭も開催されます。
日付■9/15(金)〜9/17(日)
場所■荒町~長内町
問い合わせ■久慈秋まつり実行委員会(久慈市観光物産協会内)
☎ 0194-66-9200

【大槌まつり】大槌町
大槌稲荷神社と小鎚神社の例大祭が合同で開催。
神輿とともに大神楽、鹿子踊、虎舞、七福神などの郷土芸能や手踊りが連なる神輿渡御行列のお祭りです。
日付■9/15(金)〜9/17(日)
場所■大槌町内
問い合わせ■大槌まつり実行委員会(大槌町商工観光課内)
☎ 0193-42-8725

【みやこ秋まつり】宮古市
市民参加の祭りとして昭和60年に始まったイベント。
豪華な飾り付けをした船山車が通りを運行して美しさを競うほか、市民による手踊りも披露されます。
日付■9/16(土)〜9/17(日)
場所■市街地、宮古駅前イベント広場ほか
問い合わせ■陸中宮古青年会議所
☎ 0193-62-8458

【山田の秋祭り】山田町
9/17(日)の山田八幡宮神幸祭と9/18(月・祝)の大杉神社神幸祭に併せて開催。
お祭り広場には神輿の行幸も立ち寄るほか、郷土芸能などのステージイベントや多数の飲食店が出店されます。
日付■9/16(土)〜9/18(月・祝)
場所■特設お祭り広場
問い合わせ■山田の魅力発信実行委員会(山田町商工会内)
☎ 0193-82-2515

【三陸大船渡さんままつり】大船渡市
全国有数のサンマ水揚げを誇る大船渡港に水揚げされた旬のサンマをふんだんに使用した祭り。
「サンマ炭火焼試食コーナー」をはじめ見逃せないイベントが目白押しです。
日付■9/17(日)
場所■大船渡市魚市場
問い合わせ■三陸大船渡さんままつり実行委員会(大船渡市観光物産協会内)
☎ 0192-21-1922

 

岩手県 東日本大震災津波の記録

あの日何があったのか。今一度、沿岸市町村別に東日本大震災津波を振り返り、御紹介します。

【釜石市】

1.最も被害の大きかった鵜住居地区
 最も大きな被害となった鵜住居地区では、津波が防波堤を約500メートルにわたり破壊し、市街地の奥深くまで押し寄せました。鵜住居地区では、市全体の浸水面積の3分の1を超える266ヘクタールが浸水しました。

2.中心市街地・釜石東部地区の被害
 津波は中心市街地(釜石駅から東側)のほぼ全域を襲い、市内を流れる「甲子川」を約3.5キロメートルも遡上しました。
 防災・災害対策の拠点である市庁舎、消防署も浸水の被害を受け、港にある漁業関連施設の被害も甚大なものとなりました。

● 津波痕跡高
 15.1m 大槌湾
 22.6m 両石湾
 10.1m 釜石湾
 21.0m 唐丹湾
● 死者 888人
● 行方不明者 152人
● 負傷者 不明
● 家屋倒壊 3,655棟