第124号(平成29年4月25日)の写真

 東日本大震災津波の際に、迅速な避難行動で小中学生のほぼ全員が助かった釜石市鵜住居(うのすまい)町の釜石東中学校で、4月6日(木)、入学式が行われました。

 同中学校は、東日本大震災津波で全壊。高台に再建された新校舎での入学式となりました。

 今年度の新入生は32人。式では、佐々木賢治校長が「この入学式は、震災後に寄せられた国内外からの多くの心強い励ましや心温まるご支援に、心からの感謝の気持ちを捧げる日。これからの中学校生活は、将来どのように生きていくのかを見い出すための大切な3年間になる。」と式辞を述べました。

 また、新入生を代表して佐々木大地(りく)さんが「僕たちは仮設校舎を卒業し、新校舎での初めての入学生。1年生全員が一つになり、仲間の大切さ、努力することの素晴らしさを勉強や部活動とともに学んでいきたい。」と誓いました。

 新校舎は海抜18メートルの「階段棟」と海抜26メートルの「ブリッジ棟」で構成され、鵜住居(うのすまい)小学校・幼稚園・児童館、体育館などが一体的に整備されています。

 

大船渡港湾口防波堤が完成

 3月19日(日)、東日本大震災津波で倒壊し、国が整備を進めていた大船渡港湾口防波堤の復旧工事が完了し、大船渡市魚市場(同市大船渡町)で完成式典が、開催されました。

 式典には、関係者ら約100人が出席。主催者を代表して、津田国土交通省大臣官房技術参事官、達増知事、戸田大船渡市長が挨拶。続いて、小澤釜石港湾事務所長から事業概要の説明が行われたほか、大船渡保育園の園児が鹿踊りを披露。代表者が園児と共にテープカットし、完成を祝いました。

 完成した湾口防波堤は、平成24年7月に着工。北堤が延長244メートル、南堤が延長291メートル、開口部(潜堤)201メートル。防波堤と防潮堤を組み合わせる多重防護により、港湾と市街地を守る構造で整備されました。

 海面からの防波堤の高さは、震災前よりも6.3メートル高い11.3メートル。海中に沈められた「ケーソン」と呼ばれる基礎部分は、震災前の約2倍の幅24.6メートル、重量は震災前の約4倍の3,500トンに大型化され、粘り強い構造になっています。 

 釜石港湾事務所では、被災した釜石港湾口防波堤の復旧工事も進めており、平成29年度内の完成を目指しています。

 

「いわて震災津波アーカイブ~希望~」の公開

 東日本大震災津波からの復旧・復興の状況を後世に残すとともに、この教訓を今後の国内外の防災活動等に生かすため、県では、市町村や関係機関の皆様に御協力いただき、「いわて震災津波アーカイブ~希望~」を開設しました。

 このアーカイブには、東日本大震災津波から得られた経験・教訓が後世に生かされる「希望」など、様々な希望を託しています。

 また、「そなえ」「結いの力」を始めとする6つのテーマを設定するなど、単なる保存機能にとどまらない情報発信機能を持っています。

 自治体等における防災活動や教育現場での防災・復興教育のほか、復興ツーリズム・震災学習など様々な場面で是非、御活用ください。

URL>http://iwate-archive.pref.iwate.jp/

 

「学ぶ防災『あの日の記憶』」You Tubeで公開

 宮古市が、津波の脅威と教訓を後世に伝える動画「学ぶ防災『あの日の記憶』」を作成し、宮古市ジオパーク協議会のYou Tube(ユーチューブ)公式チャンネルで公開を始めました。

 壊滅的な被害を受けた同市田老地区は、昔から津波がくる地区として防災に取り組んでいましたが、東日本大震災津波では多くの命が失われました。

 この動画は、「震災を風化させまい」という思いで作られたもので、6人の住民が「あの日」を振り返り、インタビューとアニメーションで構成されたショートムービーとなっています。盛岡市出身の小野ハナさんがアニメーションを制作し、女優の中嶋朋子さんが語りを務めています。

 拡大版(9分)のショートムービーは、新しく整備された道の駅たろうの観光案内所「たろう潮里(しおさと)ステーション」で、常時放映されています。

(放映時間 9:00~17:00)

 

「龍泉洞」営業再開!岩泉町の復興に大きな期待

 昨年8月の台風第10号で、甚大な被害を受けた岩泉町。同町の観光名所である「龍泉洞」も、豪雨により大量の水が流れ込み閉鎖されていましたが、3月19日(日)、約半年ぶりに営業を再開しました。

 「龍泉洞」は日本三大鍾乳洞のひとつ。国の天然記念物に指定され、年間を通して多くの観光客が訪れる県内でも有数の観光名所です。

 湧き出た清水が数カ所に深い地底湖を形成。その中でも第三地底湖の水深は約98mで、世界でも有数の透明度を誇り、「ドラゴンブルー」と呼ばれる青色に浮かび上がる湖と、通路を覆うように迫る鍾乳洞は、自然が創り出す芸術作品として、訪れる人を魅了します。

 いまだ台風第10号災害の爪痕が残る岩泉町にとって、「龍泉洞」の営業再開は、街全体の復興に大きな役割を果すと期待されます。

 

三陸鉄道・北リアス線「十府ヶ浦海岸駅」開業

 3月25日(土)、三陸鉄道北リアス線の新駅となる十府ヶ浦(とふがうら)海岸駅が、野田村野田地区に開業し、開業記念イベントが開催されました。

 同イベントでは、新駅の愛称「はまなす香る砂浜」を考案した受賞者を表彰。関係者による新駅名板の除幕とテープカットが行われた後、開業記念のヘッドマークが車体に取り付けられ、中村一郎三陸鉄道社長が開業を宣言しました。

 新駅は、三陸鉄道北リアス線で17番目。陸中野田と野田玉川間に設置された無人駅で、待合室、駐輪場、高台への避難路が設けられています。

 また、新駅周辺には、多目的イベント広場や展望・休憩施設、海浜活動広場などを備えた都市公園が本年6月開園される予定で、同駅の観光面での利用促進が図られることが期待されます。

 

「あまちゃんハウス」本格オープン

 昨年8月の台風第10号で被災した久慈市の「あまちゃんハウス」が4月9日(日)、本格オープンしました。

 同施設は、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で使用されたロケセット、衣装、小道具など約300点を展示するとともに、土産品店「久慈市観光物産協会直営店」と休憩所などを兼ねた施設として人気の観光スポットでしたが、台風第10号で高さ約2メートルまで浸水し、展示品のほとんどが被災しました。

 本格オープンした同施設は、床を含めた内装の改修や電気設備の補修が行われ、久慈地方森林組合から資材の提供を受けるなどパネル展示なども充実。ドラマの舞台を再現した「北三陸市のジオラマ」や「お座敷列車」のセット、南部ダイバーのヘルメット、主演ののんさん(本名:能年玲奈)が着用した海女の衣装などが展示されています。

■場所:久慈市中央2-9(まちなか水族館跡地)
■開館時間:9:00~17:00(水曜定休)
■料金:無料
■問い合せ:あまちゃんハウス ☎ 0194-61-4600

 

さんりくイベント情報

【「ランチ&スイーツ レトロ列車春風しおさい号」】三陸鉄道南リアス線
ゴールデンウイークの期間中、南リアス線でランチとスイーツが楽しめる「ランチ&スイーツ レトロ列車春風しおさい号」が運転されます。
時刻・区間■釜石発12:05 → 盛着12:58
運転日■4月29日(土・祝)/30日(日)5月3日(水・祝)/4日(木・祝)/6日(土)/7日(日)
料金■乗車券1,080円+指定席料金310円+ランチ、スイーツのメニュー>ホタテの炊き込み弁当1,500円・春風弁当1,000円、スイーツBOX500円、お茶100円からご希望のものをお選びください。

【第13回地元漁師による宿戸ウニ直売会】洋野町
地元漁師が自ら採った新鮮な殻つきウニ、生ウニ、アワビ、天然ホヤなどを本格的なシーズンを前にひと足早く提供。その他、焼き物コーナー等もあります。
日付■5/3(水・祝)
場所■宿戸荷さばき施設(宿戸漁港)
問い合わせ■種市南漁業協同組合宿戸漁業実行部会 ☎0194-75-3611

【第38回浄土ヶ浜まつり】宮古市
シーカヤックの体験試乗会やホタテ釣り体験など期間中日替わりでいろいろなイベントを開催。5/4~6の期間中は、先着100名様に毛ガニ汁のお振る舞いも行われます。
日付■4/29(土)・4/30(日)・5/3(水・祝)〜5/7(日)
場所■浄土ヶ浜
問い合わせ■(一社)宮古観光文化交流協会 ☎0193-62-3534

【碁石海岸観光まつり】大船渡市
郷土芸能披露など多彩な催しや、豪快な『碁石海鮮鍋』の販売や炭火焼きのホタテ、焼きホヤの販売(出荷状況等により実施)、碁石産ワカメの詰め放題などが行われます。
日付■5/4(木・祝)・5/5(金・祝)
場所■碁石海岸レストハウス前広場
問い合わせ■実行委員会 ☎0192-27-3111

 

岩手県 東日本大震災津波の記録

あの日何があったのか。今一度、沿岸市町村別に東日本大震災津波を振り返り、御紹介します。

【陸前高田市】

1.市中心部を襲った津波
 陸前高田市の中心部である高田地区には、市役所等の行政機能や商業施設が集積していましたが、最大浸水深17.6mの津波に襲われ、市役所や避難所に指定されていた市民会館が全壊。市民会館に避難していた市民を始めとして、多くの方が犠牲になりました。

2.奇跡の一本松
 広田湾に面する「高田松原」には、アカマツやクロマツの林が2kmにわたって続く防潮林が広がっていましたが、10mを超える巨大な津波に飲み込まれ、そのほとんどがなぎ倒されました。

 しかしながら、奇跡的に1本の松だけが倒れずに残り、この松が復興のシンボルとなって被災者を勇気づけました。現在では、この松そのものは枯死してしまいましたが、モニュメントとして復元され、「奇跡の一本松」として保存されています。

● 津波痕跡高
16.6m/大野湾
15.2m/広田湾外洋
18.3m/広田湾
● 死者
1,556人
● 行方不明者
217人
● 負傷者
不明
● 家屋倒壊
3,341棟