平成27年9月7日(月)、学生向けの復興の現場見学会(主催:岩手県)が陸前高田市で開催されました。
学生を対象とした現場見学会は初めての試みで、就職前の学生に復興事業や被災者支援活動を理解してもらうことが目的。当日は、県内から31人、県外から6人、計37人の学生が参加し、5か所の現場を見学しました。
参加者は始めに、盛り土が約10mに達した高田地区海岸防潮堤第二線堤から、復旧工事が進められている防潮堤の工事状況を見学。また、事業担当者から、高田松原海岸の白砂青松を再生する事業の説明を受けました。
次に、旧道の駅「高田松原」タピック45では、昨年3月から土砂運搬のため稼働しているベルトコンベヤー「希望のかけ橋」を見ながら土地利用の概要や、平成32年度に完成予定の「高田松原津波復興祈念公園」事業について説明を受けました。
気仙川災害復旧工事現場では、堤防高12.5m、水門延長211mの水門土木工事を見学。
災害公営住宅下和野団地では、住民の交流や相談の拠点である「市民交流プラザ」を訪れ、地域包括ケアの取組を学びました。
最後に訪れた「陸前高田市コミュニティホール」では、陸前高田市まちづくり協働センターのスタッフより地域づくりの取組について説明を受けた後、地域住民の現状や、今後のまちづくりへの質問や意見交換が行われました。
盛岡市から参加した学生は「テレビや新聞では、復興の状況の情報を目にしても実感がわかなかった。実際に現地に来て、内陸と沿岸のギャップを感じることができました。」と見学会への参加の感想を述べました。
また、同年9月15日(火)には、同市高田地区に土砂を運搬しているベルトコンベヤー「希望のかけ橋」が稼働を停止し、終了式が行われました。「希望のかけ橋」は、土砂の運搬作業の工期を大幅に短縮させ、同地区では、今年度から順次宅地が供給予定となっています。